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「伊達の企て」を読みました

伊達政宗の5回にわたる企てについて、近衛龍春さんが書いた「伊達の企て」を読みました。
この本では、豊臣秀吉の北条征伐の際に、石垣山城へ参陣したところから、三代将軍徳川家光の時代に、企てが成就することなく亡くなるまでが描かれています。

伊達政宗は遅れて生まれてきた戦国の覇者などと言われますが、正直、そこまで高い評価の人物なのかなと疑いの気持ちもあったりします。

確かに若くして東北で版図を広げていくのはすごいですが、現実的には東北から先には進めない気がします。
もっと前の時代であれば、という話もありますが、それはそれで、東北の制覇にもっと時間がかかると思います。

片倉景綱との関係も伊達政宗の評価に影響を与えていて、本により立場が異なります。この本では、伊達政宗の方が「かしこい」ように描かれていて、伊達政宗に献策するような場面はあまり見られませんでした。

この本では、そうした伊達政宗の動きに対して、裏ではこのような思惑があったという形で話が進んでいきます。

最初の企ては、豊臣秀吉に屈した後に、徳川家康に近づいて、一緒に豊臣政権を倒す、というひっそりとした企てかなと思います。
その企ても、豊臣秀吉が死んでしまうと、伊達政宗は政権争いの蚊帳の外に置かれるため、絵に描いた餅のような話かなと思います。

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2回目は徳川家康の六男である松平忠輝と、伊達政宗の長女である五六八姫との婚約で、将来松平忠輝をけしかけて、徳川秀忠を倒そうと画策する、というものです。

松平忠輝は本により高く評価される場合もあれば、低く評価されている場合もあります。この本では、低い評価で、伊達政宗をしても持て余しそうなほど出来が悪い?感じで描かれています。

3回目は関ヶ原の戦い時における奥羽連合軍構想となっています。
これは、一揆を扇動して、領地を広げて、上杉家と一緒になって、江戸城を攻めるということで、いろんな本でも話が出ますが、上杉家がそもそもそのような戦をしないため、実現しなそうな話に思えます。

4回目は支倉常長をイスパニアに派遣し、表向きは交易と幕府には説明していますが、実はイスパニア艦隊を引き入れて、幕府を倒そうと画策していた、としています。

結局、大阪夏の陣が終わっても、支倉常長は戻ってこなかったので、企みはまたしても失敗という形になりましたが、そもそも歴史上、他国の力を借りて戦っても、その政権は長続きしないので、あまりよい考えとはいえないですし、それこそ浅はかな企てといえるかなと思います。

5回目はキリシタンの蜂起というものですが、ちょっと取って付けた感があります。
島原の乱のときは伊達政宗は死んでいるので、生きていたらどうなるか、ということのようです。ただ、生きていても、あまりに距離がありすぎて、何もできない気はしますが。。

こうして、いろいろな企てがありますが、本当に考えていたかは別として、最後は徳川家に従順な姿を見せます。
それが本来の姿で、5回目の企て、というのはちょっと現実的ではないかなと思います。

そういえば、大阪夏の陣で徳川本陣が壊滅した後に、助けるふりをして徳川家康を討ち取ろうという企てもありました。
これは、途中に陣取っていた大名のせいで、時間がかかり、間に合わなかったとしています。

厳密にどれが本来の「企て」か分からない部分もありますので、実際には上記の通りではないかもしれません。
それでも、実際にどのように考えていたのかは分からないので、こうした心情をおもんばかる本は面白いですね。

お勧め度は★★★☆☆です。

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